「むせ」について


誤飲(異物を飲み込む事)

皆さんは「誤飲(ごいん)」と「誤嚥(ごえん)」の違いをご存じですか?
どちらも誤って飲み込んでしまうことですが、行先が違います。

「誤飲」は食物以外の物を誤って飲み込んでしまう事・・・子供がボタンなどを飲み込んでしまうアレです。飲み込んだ物体に問題ありですが、行先は食道⇒胃です。

むせることで肺に菌を溜めない
我慢したり、むせられないと肺に菌が溜まる

一方、「誤嚥」は食物や唾液などが誤って気管⇒肺に入ってしまう事・・・食事中だけではなく、就寝中にも唾液を誤嚥する可能性があるのです。
高齢者の肺炎の多くはこの「誤嚥」が原因で発症する「誤嚥性肺炎」だと言われています。
しかし私たちのからだは有難い事に、万が一「誤嚥」しそうになった時に防御反応が働きます。
それが「むせ」です。
間違って気管⇒肺に入りそうな敵(異物)を、肺にある空気を逆噴射させて押し返そうとするのです。ですから、むせた時には自分のからだの防御反応に感謝し、思いっきり大げさなくらいに声も出してしっかりむせていただくことをお勧めします。
決して周囲に気遣って、むせを我慢したりしない方が良いのです。
身体機能が低下して「むせ」さえ起こさずに「誤嚥」してしまう不顕性誤嚥の方もいらっしゃいます。「むせ」は苦しいものですが、最終関門を守るための大切な門番なのです。
とは言っても、この危険回避の最終手段が頻繁に起こらないようにしたいものです。予防は最大の防御です!


①飲み込む時に顎が上がっていませんか?

救命救急の現場で使われている『気道確保』・・・ご存じのように顎を上げて空気の通り道を確保することです。
飲み込む時に顎が上がっていると気道が通りやすくなるため、誤嚥のリスクが高くなります。
特に服薬時、(引力の法則で下に落とそうとしてか)上をむいてゴックンしている方・・・危険です!!
せっかく「誤嚥しにくいコップ」を使っていても、飲み込む瞬間に顎が上がってしまっては元も子もないです。
少しうなずくように飲み込む「うなずき嚥下」がお勧めです。
あまり顎を引きすぎると逆効果ですから、良い加減でほどほどに…。

②飲み込んだ直後、息を吸いこんでいませんか?

飲んだ後は一息吐く

私たちは飲み込む瞬間は一瞬息を止めています。さて飲み込んだ直後、まず息を吸いますか?吐きますか?
吸うクセのある方・・・できれば息を吐くように意識しましょう。大丈夫!! 吐いたら自然に吸えますから…。

③むせやすい状況や食材のセルフチェックできていますか?

セルフチェック

 おしゃべりしながら、笑いながらなどは危険な状況ですよね。むせやすい方は慎重に、集中して召し上がるように心がけましょう。
また、危険な食材のトップは飲み物です。
顎をあげて大量にゴクゴクと飲むのは避けたいですね。喉が渇いた時やビールなどは喉ごしの爽快感も味わいたいところですが…むせやすい方はひと口量に気を付け、うなずき嚥下を心がけましょう。
きな粉やパサつく物、酢の物などもむせやすい方が多いようです。どんな状況であるいはどんな食べ物でむせる事が多いでしょうか?
セルフチェックをする事が、気付きや工夫につながります。
上手にむせ予防をして安全に美味しく召し上がってください。

文責:今井環


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