竹の歯ブラシ

竹の歯ブラシの物語

 竹の歯ブラシは、静岡県の竹の利活用プロジェクトの一環でできた樹脂を使用し、開発が始まりました。強度や耐熱温度の問題を解決するべく、数十種類にも及ぶ試作品を作って竹の歯ブラシに適する生分解性樹脂とバイオマス素材との配合率を調べ、樹脂メーカー、成型会社、そして自社の植毛試験や各種テストを重ね、ようやくできたのが初代竹の歯ブラシシリーズの「FINEeco41 竹の歯ブラシ」です。
(◀︎ 柄の部分に使用した竹の粉)
 再生紙やインクにアレルギー反応が出る方の中には、石油由来の袋を望む方も多くいらしたため、「FINEeco41 竹の歯ブラシ」ではOPP袋を使用していました。しかし、日本でも2020年7月からはレジ袋が有料化されるなど、脱プラスチックの動きが大きく加速し、SDGsのキーワードをもとに、地球環境に対する社会の考えが変わってきました。世界の海には毎年800万トンものプラスチックゴミが捨てられ、その海洋ゴミを食べた魚は私たちの体内にも入っていき、人間の健康にも害を及ぼすと言われています。昨今のこうした問題を受け、OPP袋は個別対応に留め、新シリーズでは竹紙素材のパッケージへ変更いたしました。
(2008年発売の「FINEeco41 竹の歯ブラシ」▶︎)
 パッケージのデザインチェンジに加え、小売店様への出荷の際の梱包や包材に至るまでの見直しも図りました。また、歯の健康をサポートするために磨きやすさを追求することはもちろん、ビーガンや宗教上のライフスタイルに合わせた多様性に富んだニーズにも対応するため、ブラシ部を4種に拡充し、地球にも人にも優しい持続可能な開発目標(SDGs)を積極的に取り組む商品として『MEGURU 竹の歯ブラシ』に生まれ変わりました。

安心して使っていただくために

 竹の歯ブラシの柄の素材は自然の原料を使用しています。そのため長い期間が経つと分解が進んで強度が落ちるため、安心して使っていただくために、樹脂を成型した時点から2年の品質保持期限を設けました。生分解する特性上、このような背景をご理解頂ければ幸いです。

(1年間土に埋めて分解した竹の歯ブラシ ▶️)

各種試験結果

食品安全基準

厚生労働省で定められた食品安全基準項目に従い、安全基準検査を実施しています。全ての項目で食品安全基準に適合しています。
試験依頼先:財団法人日本食品分析センター
試験成績書発行年月日:平成20年3月14日
試験成績書発行番号:第108031357-001号

曲げ強度試験

竹の歯ブラシといえども、品質は通常の樹脂並みのものが求められます。曲げ強度試験は、平均値が「17.54N」と、十分な耐用性があります

毛止め強度試験

当「毛止め強度」試験は、1穴全体を引っ張るもので、合格数値の8N以上を大きく上回る試験成績をクリア致しました。硬いだけの素材では植毛時の衝撃で割れが生じ、毛止め強度が低いものもありますが、何度もテストを繰り返し、十分な強度を持った竹の粉の配合率となりました。

放射能試験

さらに安心・安全な商品をお届けするため、放射能試験を実施し、不検出の結果を確認いたしました。